口噛み酒:kuchikami sake

Health

 こんにちは。2024年3月頃から哲学系Youtuberの方々の動画を見ております。その中で口噛み酒(映画:「君の名は」でも描写されている)について取り上げておりました。とても興味深かったので、私なりに調べて以下に情報をまとめてみました。何かのお役に立てれば幸いです。

口噛み酒とは?

口噛み酒(くちかみざけ)は、日本の縄文時代から行われていたとされ、特に奄美群島や沖縄、アイヌ文化などで行われていました。占いや祭り、神事など、村や集団の重要な儀式で用いられ、神々への捧げ物としての役割も果たしていました。

口噛み酒は、古代の日本において行われていた伝統的な酒の製造方法であり、「口で噛む酒」という意味です。この酒は、米や穀物を人の口で噛んで唾液と混ぜることで発酵を促し、作られます。

製造方法は以下のようになっています。

  1. 米や穀物の準備: まず、米や他の穀物を洗って炊きます。
  2. 口で噛む: 炊いた米や穀物を人々が口に含み、唾液と混ぜながら噛みます。唾液にはアミラーゼという酵素が含まれており、これがデンプンを糖に分解します。
  3. 発酵: 口で噛んだ米や穀物を容器に移し、自然発酵を待ちます。唾液の酵素が糖を生成し、その糖が酵母によってアルコールに変わります。

目的と効果(村人の考えの統一?)

ここで、面白い説をそのYoutuberの方は言っておりました。

口噛み酒は村の意見統一や占いとして、重要な役割を果たしていたと言うのでした。村の中心である神社で発酵させた酒(各々が口の中で咀嚼した米を壺の中に吐き出して、混ぜ合い、発酵させて出来た)を飲むことで、その村にとって最も適した微生物が選ばれるという考え方がありました。私たちの口腔内細菌(腸内細菌にも通づる)が私たち一人ひとりの思考に関与(腸脳軸:gut-brain axis)している為、その村人たちの腸内細菌が混ざり合い調和し合った菌により発酵した口噛み酒により、村全体の健康や調和を保つことができたとされています。

腸内細菌と思考について

腸内細菌が人間の思考や行動に影響を与えるという考えは、近年の研究によって支持されつつあります。この関係性は「腸脳軸(gut-brain axis)」と呼ばれ、以下のような点が主に注目されています。

  1. 腸内細菌の多様性と健康:
    • 腸内には数百兆もの微生物が生息しており、そのバランスが健康に大きな影響を与えます。腸内細菌の多様性が高いほど、免疫機能や代謝が良好になり、全体的な健康状態が向上します。
  2. 神経伝達物質の生成:
    • 一部の腸内細菌は、セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質の前駆体を生成します。これらの物質は、気分や行動、認知機能に深く関わっています
  3. 免疫系との相互作用:
    • 腸内細菌は免疫系とも密接に連携しており、炎症反応を調節します。慢性的な炎症は、うつ病や不安障害などの精神的健康問題に関連しています。
  4. 腸脳軸のコミュニケーション:
    • 腸と脳は迷走神経を通じて双方向のコミュニケーションを行っています。腸内の状態が脳に信号を送り、逆に脳の状態が腸内環境に影響を与えます。

この腸脳軸(gut-brain axis)についてでも一本の記事が書けてしまうので、またの機会に記事にしてみます。

おわりに

腸内細菌と人間の思考や行動との関係は、健康科学と脳科学の交差点に位置する重要な研究分野だと考えています。腸内環境を改善することで精神的な健康を向上させる可能性が示唆されており、今後の研究と臨床応用が期待されます。私としては、この分野の発展が新しい治療法の発見と、より健康的な生活の実現につながると考えています。

最後まで読んで頂きありがとうございました!

コメント

タイトルとURLをコピーしました