節食開運説:水野南北の観相学から読み解く

Health

こんにちは。

私は最近炊飯器メニューを多用しています。特に根菜やお肉はとっても柔らかくなり中まで味が染み込んで美味しいですし、何といっても材料を下処理して炊飯器に入れてボタンを押すだけでできますので、とっても時短になります。

健康に過ごす為には何といっても食事が最も大事です。特に海外で暮らすことになると、日本とは違った食材、食文化があり食には十分気をつけなければなりません。ですので、炊飯器は私にとって相棒です。

そして現地の食材を自分で調理し小食、節食を心がけていれば病気にるリスクも減らすことができるでと思います。今回は、江戸時代に活躍した、水野南北の「節食開運説」について調べてみました。

相棒の炊飯器

節食開運説

  1. 節食開運説
    適度な食事制限や少食が健康を維持し、運勢を向上させるという考え方です。この説は、古くから東洋の哲学や健康法に根ざしており、特に中国の古典や日本の伝統的な健康観に強く影響を受けています。
    南北は江戸時代に観相学(※)と呼ばれる学問を極めたものです。観相学とは人の顔や体を観察し、その人の運命や性格を読み取る学問です。観相学と食事、職業、性格など様々な観点からその人の運を分析していました。※観相学は下の方で記載しております
  2. 目的
    運勢の改善: 食事の量や質を制限することで、心身の浄化を図り、運気を向上させる。
    精神の修練: 節食を通じて精神力を鍛え、欲望を制御する力を養う。
    健康の維持: 健康的な生活を送り、長寿を目指す。
  3. 原則
    食事量の制限: 過剰な食事を避け、必要最低限の食事量を摂取する。
    質素な食事: 高価な食材や贅沢な料理を避け、粗食を心がける。

具体的な節食方法

  1. 粗食:
    主食は白米ではなく玄米や雑穀を選ぶ。
    副菜は野菜や豆類を中心にし、肉や魚などの動物性タンパク質は控えめにする。
  2. 質素な料理:
    調理法は簡素にし、油や調味料の使用を控える
    煮物や蒸し物など、素材の味を活かす料理を選ぶ。
  3. 少量の摂取:
    一回の食事量を少なくし、腹八分目を心がける。
    満腹になるまで食べないようにする。

水野南北の節食の効果

  1. 運勢向上:
    南北は、節食を通じて得られる精神的な強さや健康が、結果的に運勢の向上に繋がると説いています。
  2. 精神的安定:
    食事を制限することで、精神が安定し、集中力が高まる。余計な欲望を抑え、心身を清らかに保つことができる。
  3. 健康維持:
    粗食や少食により、消化器官の負担が軽減され、病気の予防や体調の改善に繋がる。

観相学とは(※)

  1. 観相学とは
    観相学(かんそうがく)は、人間の外見や表情、特に顔の特徴からその人の性格や運勢、健康状態などを判断する学問です。この学問は、古代中国をはじめとする東洋で発展し、日本にも伝わりました。観相学は、単に顔の形やパーツを見るだけでなく、その人の生活習慣や行動パターンなども総合的に判断材料とします。
  2. 観相学の基本原則
    顔のパーツ: 顔の各部分(額、目、鼻、口、耳など)が象徴する意味を読み解きます。例えば、額の広さや形状から知性や運命を、目の形や大きさから感情や性格を判断します。

    顔全体のバランス: 顔全体のバランスが重要とされます。左右対称の顔は一般的に良い運勢を示し、アンバランスな顔は何らかの不調和を示すとされます。

    表情と動き: 表情や顔の動きも観相の重要な要素です。笑顔が多い人は良い運気を持ち、逆にいつも怒っているような表情の人は悪い運勢を持つとされます。

    皮膚の状態: 皮膚の色や質感も観相学で重要な要素です。健康な肌は良い運勢を示し、肌の色がくすんでいたり荒れている場合は健康問題や運気の低下を示すとされます。
  3. 観相学の歴史と応用
    観相学の起源は古代中国の「相学」とされており、日本には奈良時代に伝わりました。観相学は、古代中国の思想や医学、占いと深く結びついており、運命や未来を予測する手段として用いられました。
    日本では、江戸時代に観相学が特に人気を集め、様々な流派が生まれました。水野南北もその一人であり、彼は観相学を通じて多くの人々の運命や性格を占い、アドバイスを行いました。

水野南北について(簡単に)

  1. 水野南北の生い立ち
    幼い頃に両親を失い、孤児となった南北は荒んだ生活を送り、盗みを働き、酒に溺れていました。18歳で盗みの罪で捕まり、牢屋に入れられた彼は、そこで他の囚人の顔つきが悪いことに気づきました。

    彼は牢屋を出た後、ある僧侶に出会い彼から「顔から険難の相が出ている。あと1年の命だ」と言われてしまったそうです。しかし、僧侶から「大麦と大豆だけを食べる生活を1年間続ける」ことを勧められました。

    南北はこの助言を守り、1年間麦と豆だけの生活を送りました。その結果、彼の顔つきは変わり、僧侶から「お前の剣難の相が消えた」と言われました。南北はこれをきっかけに、人の運命や幸福は食事に大きく影響されると考えるようになりました。
  2. 観相学の修行:
    南北はさらに観相学を深く学ぶために、9年間にわたりさまざまな修行を行いました。床屋や風呂屋で働き、人々の顔や体を観察し、性格や運命との関係を研究しました。最後に火葬場で働き、亡くなった人の顔や体を観察し、生前の生活や性格と結びつける研究を行いました。
  3. 節食開運説の結論:
    南北は、食事が人の運命に与える影響は非常に大きいと結論づけました。適切な食事(特に節食)をすることで、運命が良い方向に変わる可能性があると説きました。悪食(暴飲暴食)は、精神や健康を害し、運命を悪化させるとしています。

    南北は、少食の人は運命が悪くてもそれなりに恵まれた人生を送りやすいと述べています。逆に、暴飲暴食の人は運命が良くても、それを維持するのが難しく、困窮や健康問題を引き起こしやすいと警告しています。

おわりに

私の母は、食事にはとても気をつけて私を育ててくれました。おかげで大きな病気もなく過ごせたと思います。とても感謝しています。

今回の記事を書いていて、改めて私たちの体は何を食べたかによってつくられていると感じました。食べ物によってその人の性格、顔つき、体付きそして運にまで影響が及ぶという事に納得しました。

食べる時に働く「咀嚼筋」の発達が「顔面筋」に影響を与え、それが顔つきに反映される。食べたものが体つきに影響を与え、身体能力や認知機能に関与しその人の仕事に影響する。仕事が収入ややりがいに影響し人格にも関与するなどなど。。。。「食」が繋ぐ連鎖について考えさせられました。

日本人が持っていた食の叡智に倣って自身の食事を見直そうと思いました。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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