日本における米、小麦。

Health

こんばんは。

私は小さい頃からお米が大好きです。おかずなしでお米でお米を食べれるくらい、好きです。ただ現在は急激な血糖値の上昇や膵臓の負担(病気ではないですが)を気にしていますので、白米を炊く時は玄米や雑穀米、もち麦、乾燥キノコなどを一緒に炊いています。そして気づいたのですが、白米が好きというよりも米全般が好きなので、このスタイルでも続けられています。

一方で、一人暮らしを始めた頃は栄養管理ができていなかったため、
菓子パン(チョコデニッシュ、メロンパン、ピーナッツサンド、あんぱん等)
惣菜パン(ピザパン、カレーパン、ハムチーズサンド等)
をよくたべていました。

成分表示もろくに見ず、何が入っているかも理解していませんでした。チョコレートパンやカレーパンにに使われるチョコ、カレーには大量のパーム油が使用され、防腐剤に使われるソルビン酸カリウムが使用され、マーガリンやショートニングにはトランス脂肪酸が含まれている。。。。

こんな食生活だったら、米を食べていた方が良かった。振り返るとそう思います。

しかし、なぜこのようなトレンドになったのか、戦後の歴史や他国との関わりが背景にはあるようです。今回は、日本人と米、小麦の歴史とそれらの栄養、健康に与える影響について調べてみました。

日本における小麦の歴史(概要)

日本人が小麦を多く摂取するようになった歴史にはいくつかの重要な転換点があります。以下にその歴史的な流れを示します。

  1. 江戸時代(1603-1868年)
    小麦の導入: 江戸時代には、小麦が徐々に日本に紹介されましたが、その普及は限定的で主に一部の地域で消費されていました。小麦は主に「うどん」や「そば」として利用されましたが、主食は依然として米でした。
  2. 明治時代(1868-1912年)
    西洋の影響: 明治時代に入り、欧米との交流が増え、洋食が普及し始めました。西洋の食文化が日本に取り入れられ、パンやパスタなどの小麦製品が広まりました。これにより、小麦の消費が増加しました。しかし限定的な範囲でした。
  3. 大正・昭和初期(1912-1945年)
    戦争と物資不足: 第二次世界大戦中、日本は食糧不足に直面し、小麦の重要性が増しました。戦時中の食糧不足に対処するため、小麦の栽培や利用が奨励されました。
  4. 戦後(1945年以降)
    米から小麦へ: 戦後の復興期に、食糧供給の安定化と経済成長を目指し、小麦の消費が急増しました。アメリカからの食糧援助(PL480条※)や、食生活の多様化が進み、小麦製品の消費が一般化しました。パン、パスタ、ラーメンなどが広まり、特に都市部での小麦の消費が増えました。
  5. 現代(1980年代以降)
    食文化の多様化: グローバル化と共に、日本の食文化はさらに多様化し、外食やファーストフードの普及により、小麦製品の消費がさらに増加しました。特に、ラーメンやパンなどの小麦製品は日常的な食事の一部として広く受け入れられるようになりました。

これらの歴史的背景を通じて、日本の食生活は米中心から小麦製品を多く取り入れる方向へと変化していったようです。

PL480条(Food for Peace Program)※

PL480条(Public Law 480)は、1954年にアメリカ合衆国で制定された法律で、正式名称は「農業貿易開発援助法」です。このプログラムの主な目的は、アメリカの農産物を海外に輸出し、飢餓や貧困と戦い、経済発展を支援することです。

  1. 主な内容と歴史的背景
    余剰農産物の処分:アメリカは第二次世界大戦後、農業生産量が大幅に増加し、余剰農産物が大量に発生しました。PL480条は、これらの余剰農産物を有効に利用し、海外に供給することで国内の農業経済を安定させるために導入されました。
  2. 人道的援助:PL480条は、飢餓や貧困に苦しむ国々に食料援助を行うことを目的としています。これにより、受益国の食料不足を解消し、栄養改善に寄与しました。
  3. 経済および政治的な目的:アメリカは、このプログラムを通じて友好国を支援し、冷戦時代には共産主義の拡大を抑制する手段としても利用しました。食料援助を通じて、アメリカの影響力を拡大し、受益国との関係を強化しました。
  4. 日本との関係:PL480条の枠組みの中で、日本はアメリカから小麦や食用油の供給を受けました。これにより、日本の戦後復興と経済成長に寄与しましたが、一方で日本の食生活や農業政策にも大きな影響を与えました。

確かに戦後の食糧支援の一環としてこれらが日本人を助けてくれた事には感謝です。しかし、一方で米国内の余剰分の小麦や食用油の流入により、日本人の食生活が大きく変化し病気の種類も変わっていったのだと思います。

日本における小麦の弊害

日本に小麦の消費が増えたことによる弊害として、以下の点が考えられます。

  1. 栄養バランスの偏り: 小麦製品(パン、パスタ、麺類など)の消費が増えると、これらの食品に偏りがちになります。小麦製品は主に炭水化物が多く、ビタミンやミネラル、食物繊維が不足しがちです。これにより、栄養バランスが崩れる可能性があります。
  2. グルテン関連疾患の増加: 小麦にはグルテンが含まれており、セリアック病や非セリアックグルテン感受性の人々にとっては問題となります。これらの疾患を持つ人々が小麦製品を摂取することで、消化不良や栄養吸収障害、免疫系の問題を引き起こす可能性があります。
  3. 食文化の変化: 伝統的な和食は、ご飯、野菜、魚、大豆製品などを中心としたバランスの取れた食事ですが、小麦製品の普及により、これらの伝統的な食習慣が変わりつつあります。これが栄養バランスの崩れや生活習慣病の増加に寄与している可能性があります。
  4. 生活習慣病の増加: 小麦製品に含まれる精製された炭水化物は血糖値を急激に上昇させやすく、インスリン抵抗性を引き起こしやすいです。これが糖尿病やメタボリックシンドロームのリスクを高める原因となります。
  5. 肥満の増加: 小麦製品にはカロリーが高く、摂取しやすいものが多いため、過剰なカロリー摂取に繋がりやすく、肥満の原因となることがあります。特に、加工食品やファストフードに含まれる小麦製品は、脂質や砂糖と組み合わせられて高カロリーな食品となりがちです。

これらの点を考慮すると、小麦製品の消費を適切に管理し、バランスの取れた食事を心がけることが重要です。伝統的な和食の要素を取り入れつつ、さまざまな食品をバランスよく摂取することが健康維持につながると考えられます。

白米、玄米、もち麦について

精米された白米を毎日取り続けることは、菓子パンを毎日食べ続けることよりは遥かにマシですが、血糖値の急激な上昇を抑える為には少し工夫が必要と思われます。もち麦や玄米、雑穀米をミックスすることで、食物繊維やビタミンも一緒に取ることができます。以下にそれぞれのメリットと重要性を考えてみました。

  1. もち麦のメリット:
    • GI値が低く、血糖値の上昇が緩やか。
    • 水溶性食物繊維のベータグルカンが豊富。
    • ビタミンやミネラルも含まれている。
    • 玄米の4倍の食物繊維を含む。
  2. 玄米のメリット:
    • 白米よりも食物繊維が多い。
    • 栄養価が高いが、もち麦には劣る。
  3. 白米のメリット:
    • 消化吸収が良い。
    • 運動後や忙しい時などにエネルギー補給に適している。
  4. 食物繊維の重要性:
    • 水溶性食物繊維と不性食物繊維の両方が重要。
    • 不溶性食物繊維はサラダなどから摂取しやすい。
    • 水溶性食物繊維は意識して摂取する必要がある。
  5. 血糖値管理の重要性:
    • 急激な血糖値の変動は体に悪影響を及ぼす。
    • もち麦や玄米は血糖値を緩やかに上げるため好ましい。
  6. 継続の重要性:
    • 長く続けることが大切。
    • 白米を完全にやめるのではなく、もち麦や玄米と混ぜるのが現実的。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維

  • 水溶性食物繊維
    ・コレステロールの低下: 腸内で胆汁酸を吸収し、体外に排出することでコレステロール値を下げる。
    ・腸内環境の改善: 腸内の善玉菌のエサとなり、腸内フローラを整える。
    ・便の形状を整える: 便を柔らかくし、排便をスムーズにする。

    血糖値の調整、コレステロールの低下、腸内環境の改善などに効果があります。
  • 不溶性食物繊維
    ・便通の促進: 便のかさを増やし、腸の動きを活発にする。
    ・デトックス効果: 消化管内の有害物質を吸着して排出する。

    主に便通の促進、デトックス効果、満腹感の提供に効果があります。

両者をバランスよく摂取することが健康にとって重要で、例えば、野菜、果物、全粒穀物、豆類などを組み合わせて食事に取り入れることで、これらの食物繊維を効果的に摂取することができます。

おわりに

今回調べていて、戦後の歴史を背景に小麦や植物油が大量に日本に流入し、また給食制度を通して拡散、定着し、病気の種類が変わっていったことが理解できました。戦後のGHQやその下部組織CIE(民間情報教育局)による政策などが複雑に絡み合っているものだと再認識しました。


最後までありがとうございました。

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